---
title: "家づくりは、打合せの時間で決まる"
description: "― 図面の前に、言葉を交わす ― 家づくりにおいて、最も大切な時間はどこにあるの…"
url: "https://www.buildworks.co.jp/articles/column/14914/"
canonical: "https://www.buildworks.co.jp/articles/column/14914/"
date: "2025-12-12"
modified: "2025-12-18"
categories: ["コラム"]
---

# 家づくりは、打合せの時間で決まる

**― 図面の前に、言葉を交わす ―**

家づくりにおいて、最も大切な時間はどこにあるのか。
そう問われれば、私は迷わずこう答えます。
それは、図面を描く前の「打合せの時間」だと。

間取りや仕様が決まる前、
まだ家の輪郭が何も定まっていない、あの曖昧な時間。
その時間こそが、家づくりのすべての質を決めていくと、私は考えています。

⸻

**言葉にならない想いを探す**

打合せの初期段階で、お客様から伺うのは、
「広いリビングがほしい」「収納を多くしたい」といった、分かりやすいご要望です。

けれど本当に設計に影響を与えるのは、
その奥にある “なぜそうしたいのか” という理由です。

家族とどんな時間を過ごしたいのか。
どんな朝を迎え、どんな夜を過ごしたいのか。
言葉になりきらない想いを、会話の中から少しずつすくい取っていく。

その作業は、設計というよりも、対話そのものだと感じています。

⸻

![](https://www.buildworks.co.jp/wdpr/wp-content/uploads/2025/12/IMG_7422-900x600.jpg)

**図面は、対話の翻訳である**

私たちが描く図面は、単なる設計資料ではありません。
それは、お客様との対話を「空間の言葉」に翻訳したものです。

何度も話し合う中で、
ご家族の価値観、距離感、暮らしのリズムが、
少しずつ輪郭をもって立ち上がってくる。

図面は、それらを線と寸法に置き換えたものにすぎません。
だからこそ、打合せの密度が低ければ、
どれほど美しい線を描いても、空間はどこか他人行儀なものになります。

⸻

**「伝える」ではなく、「共有する」**

私たちは、家づくりにおいて
「お客様に説明する」「提案を通す」という姿勢では臨みません。

大切にしているのは、感覚を共有することです。
この光は気持ちがいいか。
この天井の高さは、落ち着くか。
この距離感は、近すぎないか。

そうした感覚を、図面や模型、言葉や沈黙を通して、
何度も何度もすり合わせていきます。

その繰り返しが、
「なんとなくいい家」ではなく、
**「この家でなければならない理由のある家」**をつくっていきます。

⸻

**いい家は、いい会話から生まれる**

家は、建てた瞬間ではなく、
暮らし始めたその日から、本当の意味で完成に向かっていきます。

だから私たち設計者は、
その最初の起点となる「打合せの時間」を、何よりも大切にしたい。

図面よりも先に、
仕様よりも先に、
まずは、言葉を交わすこと。

いい家は、いい会話から生まれる。
私はそう信じて、今日もお客様と打合せを行なっています。

BUILD WORKs
代表取締役 河嶋 一志

