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title: "同じ家を、つくらない理由"
description: "― 一棟ごとに設計するということ ― 家づくりを考え始めると、「人気の間取り」「…"
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date: "2026-05-22"
modified: "2026-06-17"
categories: ["コラム"]
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# 同じ家を、つくらない理由

#### ― 一棟ごとに設計するということ ―

家づくりを考え始めると、
「人気の間取り」
「定番のスタイル」
「よく採用されている仕様」

そうした言葉を目にすることがあります。

確かに、
多くの人に支持される形には理由があります。
合理性もあり、安心感もある。

けれど私たちは、
基本的に“同じ家”をつくることはありません。

それは、
特別なことをしたいからではなく、
**一つとして同じ条件が存在しない**と考えているからです。

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### **土地が違えば、答えも変わる**

これまでのコラムでも書いてきたように、
家づくりは、まず敷地を読むことから始まります。

光の入り方
風の抜け方
周囲との距離感
街との関係
土地の高低差や空気感

それらは、一つとして同じものがありません。

つまり、
土地が変われば、
本来導き出される建築も変わるはずなのです。

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### **暮らしも、一家族ごとに違う**

同じような家族構成でも、
暮らし方はまったく異なります。

家で静かに過ごしたい人。
人を招く時間を大切にしたい人。
光を感じながら暮らしたい人。
落ち着いた居場所を求める人。

その感覚は、
数値や条件だけでは整理できません。

だからこそ私たちは、
「どんな家が欲しいか」だけでなく、
**どんな時間を過ごしたいのか**を丁寧に伺うようにしています。

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### **設計とは、“当てはめない”こと**

効率だけを考えれば、
過去の成功例を繰り返すほうが合理的かもしれません。

けれど私たちは、
敷地や暮らしに対して、
既存の答えを当てはめるのではなく、
毎回ゼロから考えることを大切にしています。

この土地には、何がふさわしいのか。
このご家族にとって、何が自然なのか。

その問いを繰り返しながら、
少しずつ輪郭を探していく。

それが、
私たちの考える設計です。

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### **似ていることと、同じであることは違う**

長く設計を続けていると、
空間の考え方や素材の使い方に、
自然と“らしさ”は現れてきます。

けれどそれは、
同じものを繰り返しているわけではありません。

一棟ごとに敷地と向き合い、
暮らしと向き合い、
必要な形を探していった結果として、
思想がにじみ出ているだけなのだと思います。

私たちは、
“似せる”ための設計ではなく、
**その場所と暮らしにしか生まれない建築**を目指しています。

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### **2026年も、一棟ずつ丁寧に**

家づくりは、
大量につくるためのものではありません。

一つひとつ異なる条件の中で、
一つひとつ異なる暮らしを受け止めるものです。

だからこそ私たちは、
これからも一棟ずつ、
丁寧に考え、
丁寧につくっていきたいと思います。

同じ家を、つくらない。

それは、
住まい手と土地に対する、
私たちなりの敬意でもあるのです。

BUILD WORKs
代表取締役 河嶋 一志

