心地よさは、数字だけでは決まらない

更新日:コラム

心地よさは、数字だけでは決まらない

― 性能の“その先”にある住まいの質 ―

家づくりにおいて、
断熱性能や気密性能といった言葉を耳にする機会が増えました。

数値が高いほど良い家。
性能がすべてを決める。
そのような考え方も広く知られるようになっています。

もちろん、住宅の性能はとても重要です。

私たちも、「断熱等級6以上」、「C値:0.3㎠ / ㎡以下」をお約束して、
全ての住宅の設計施工をさせていただきます。

けれど私たちは、
数字だけで住まいの心地よさが決まるわけではないと考えています。


性能は「手段」であって「目的」ではない

断熱や気密の目的は、
数値を上げることではありません。

冬に足元が冷えないこと。
夏に強い冷房に頼らず過ごせること。
家のどこにいても温度差が少なく、身体に負担がないこと。

つまり、性能とは
快適な暮らしを実現するための手段です。

数値を追いかけることが目的になってしまうと、
本来の住まいの質を見失ってしまうこともあります。


体感としての心地よさ

人が感じる心地よさは、
温度だけで決まるものではありません。

光の柔らかさ。
空気の流れ。
素材の触感。
空間の広がりや落ち着き。

同じ室温でも、
空間の質によって感じ方は大きく変わります。

私たちは、
数字としての性能と、
身体が感じる感覚の両方を大切にしながら設計を行っています。


設計と性能は、切り離せない

性能は、設備や仕様だけで決まるものではありません。

窓の配置や大きさ。
軒の出。
空間のつながり方。
風の通り道。

設計そのものが、
住まいの快適性に大きく関わっています。

だからこそ私たちは、
性能を「後から足すもの」としてではなく、
設計の初期段階から、空間と一体として考えています。


長く快適であるという価値

住まいの本当の価値は、
完成した瞬間ではなく、
暮らし続ける時間の中で現れます。

数年後も、十数年後も、
変わらず心地よく過ごせること。
無理なく維持できること。

そうした長い時間に耐えうる快適性こそ、
私たちが大切にしている性能のあり方です。


2026年も、体感を大切にした家づくりを

新しい年も、
私たちは数値だけを追うのではなく、
暮らしの中で実際に感じる心地よさを大切にしていきます。

性能は、住まいの質を支える大切な要素。
しかしそれは、
人の暮らしのためにあるものです。

数字の先にある豊かさを見失わないこと。
それが、私たちの家づくりの姿勢です。

BUILD WORKs
代表取締役 河嶋 一志